道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2017年7月31日
道の記
ポプラのひこばえの森のそばまで盛り土が来ていた。桜の新芽はいくらか地表に見えているほかは埋められているように見えた。
今日までに撤去するようにという札が掛けられている道ばたの柑橘の木は今日も変わらずに立っていた。ところどころの黄緑の新葉がみずみずしかった。あちこちに蝉の抜け殻が付いていた。私の頭上をぶんっとクマゼミが飛んで逃げて行こうとしたが、すぐに旋回してこの木に戻ってきた。
やっぱりこの木がいいのだな、と思った。
柳絮の木を確かめに行った。写真を探したら、いまカメラに入れているカードのいちばん最初にその木の柳絮の写真を撮っていたのだった。カメラで画像を見ながら探していくと、やはり今月撤去の札が掛けられている木だった。春のときにくらべてこころもち枝が短くなっているように見えた。
日の暮れかけで、アブラゼミの鳴き声が上から降っていた。しゃがんで幹に手を当てた。立ち上がると頭に何かさわった。幹から伸びた若い枝葉だった。しなやかというよりとてもやわらかかった。見上げると、アブラゼミの声はどこからするのかわからないぐらい高かった。