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ラベル 新聞に載った街路樹ケヤキ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2019年5月4日

道の記


公園のカンサイタンポポの土手にロープが張られて立ち入れなくなって何年目かになる。ロープの向こうの下り斜面ではハルジオンやシロツメクサやいろいろな草が茂っていた。そのあいまあいまでカンサイタンポポが咲いていた。以前は斜面やその下でこどもたちが遊び回っていた。ロープを小さなこどもさんがくぐって、ロープをつかみながらお母さんに何か言っていた。お母さんが、そこに入っちゃだめでしょ、とこどもさんを叱った。草たちの景色がにぎやかだった。


ケヤキの道路は拡幅工事が進んでいた。ケヤキの切り株も、造り付けの花壇も、すでに撤去されて地面が出ていた。花壇のあった場所で、植えられていた何かの植物らしきちぎれ根が地表に顔を出していた。私を呼び止めたケヤキの場所にもちぎれ根が見えていた。いまもそこに、あのときの木の魂が居るようだった。こちらへ歩いて来る人もいたが、その場所に頭を下げて立ち去った。


2018年12月29日

道の記


伐採に反対する声が上がっていた街路樹のケヤキが伐られたと新聞で読み、現地へ行った。道の両側のケヤキが1本を残して伐られていた。この前ここを訪ねたときに私が呼び止められた気がした銀行横のケヤキも、切り株になっていた。切り口はまだみずみずしかった。切り株を見ていると、道路を行く車の音がふととだえ、一瞬、何も音がしない時間が来た。そのとき、木の、ほんとうの声が聞こえた気がした。