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2016年10月17日

道の記


市街中心近く、初めて通る細道の細い犬走りにいろいろな幼木が生えていた。けっこう丈が伸びていて、生えてきたのを育てているように見えた。塀の中からはイチジクが枝を伸ばして実をみのらせていた。


毎年クリスマスにまちなかのある辛夷の木の写真を撮っている。近くに派手なツリー形イルミネーションがあって名物になっているのだが、辛夷の木のほうも街灯に照らされてほのかに輝いている。花がぱらぱらしか咲かない。きょう近くまで来たので見てみたら、粒のような小さな実がいくつかみのっていた。


ある公園がクリスマスイルミネーションを始めたとき、クリスマスはほのかな明かりを灯せばいい、と旧アカウントで書いた覚えがある。ぎらぎらしてにぎにぎしいクリスマスよりほのかに照らされるおだやかなクリスマスのほうがクリスマスらしく感じる。


公園の中の島から、宵の明星が見えた。湖面に明るい星が映っていて、それに気付いて木陰を出て空を見たら、金星だった。ああ宵の空にやってきていたのか、と思った。そのすぐ近くにアンタレスが見えていた。いて座の星々もかすかに。ここでは夏は終わっていなかった。

2016年7月26日

道の記


柿と梅と桜といちじくが植えてあった線路端の小さな緑地が工事でなくなって1年が過ぎた。いまはこの先の工事を控えて砂利が敷いてあるが、そこからぽつんぽつんと柿が芽を出している。地中のちぎれ根から伸び出したのだろう。まわりの草とともに青々としている。

知っている方がこの緑地の木々を以前から見ておられて、そのときどきの花を教えてくださっていた。先日その方からも、あそこに柿の葉っぱが出ている、とお話をうかがった。がんばってるよ、と。

柿の木は伸び放題に大きかった。手入れをなさる方々も代が替わっていったのだろう。実はいつも収穫されずに道に落ちたり鳥のえさになったりしていた。それでも道を通る人たちのなかに、その木の1年1年を見守っていた方がきっと(ほかにも)いらっしゃっただろうと思う。梅も桜もいちじくも。

金網の向こうで伸びゆく柿の芽も、道からご覧になっているどなたかがいらっしゃることだろう。