道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2019年8月31日
道の記
お地蔵さんは変わりなかった。いや、お社が新しくなっているような気がした。大きな木々が小さな森をなしている、その崖の真下。頭を下げて立ち去る。おとなりのお家の方が車の中からこちらを見ていたように思い、車にも小さく会釈して。
この道は帰りには通らないだろうと思いながら、切り立った崖の中を通る小さな国道を歩く。思いがけず、沿道の草はペラペラヨメナだった。ヨモギもとうを立てていた。
雨がひどくなる。列車の出る時刻までだいぶある。川土手のあずまやに入って腰掛けるとすぐ、猫がやってきた。猫が食べそうな食べ物はない。さかんに声を掛けてくるが食べ物はないと返事をするだけ。そのうち、なかばあきらめたように私のそばで座り込んで、それでもときどきにゃあと声を上げる。もう、何かねだっているのとは違うようだった。
雨の中、記念碑の場所にたどりつく。もう夜で足元もよく見えない。それでもそこに生えている草が気になってしゃがむ。ヒエガエリだと思う穂の草と、あまり見た覚えがないへら状の葉をした草。ここでも草はいつも歩く街と違うようだった。そこを離れて駅へ向かう繁華街の花壇で、同じへら状の葉の草を見た。花として育てられているようだった。
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