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2019年9月9日

道の記


山の向こうに入道雲。夏が山の向こうに去って行くよう。


道端のかんなは無くなっていた。かんなだけでなく、まわりの草が枯れたようにしていた。この前はかんなが咲いていた。このかんなはやっぱり育てられていたのだと思って安心したばかりだった。


田んぼは刈り取りが済んでいた。鳩や雀が集まっていた。道端のコスモスはさすがに花はなく、いまは他の草たちと並んで秋の深まりを待っているようだった。


ひこばえが伐られた桜の木は、もう枝からは芽は出てこないようすに見えた。わずかに残った数枚のひこばえの葉がこの木のいのちをつないでいるようだった。


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