※ ページの下のほうにこのブログの説明・過去記事カレンダー・タグクラウドなどがあります

現在、機器の問題でブログの更新がやや難しくなっています。最新の記事はツイッターのほうに投稿し、このブログには可能なときに後追いで掲載するようにします。1日の記事が多いときにはブログに一気に投稿する場合があります。2020年9月18日(2021年6月1日修正)

2019年9月28日

道の記


以前ホウキギクが出ていた丁字路の角。今年はねこじゃらしが穂を小さく立てていた。


元すみれのプランターの近くで生き延びたキツネノマゴは花の穂をずいぶん大きく伸ばした。種子をたくさん作れただろう。

その近くで、胴があざやかな緑色のとんぼが路面にいた。尾が丸まっていたが、拾い上げると弱く動き始めた。どこか涼しい場所に移したいと思い、とんぼを手に持って歩いた。

公園の水辺は台風の後片付けでたくさんの職員の方が落葉回収作業をしていた。とんぼをそのあたりに置くわけにはいかないと思った。けっきょく、いちばん扱われなさそうな花壇にとんぼを据え置いた。とんぼはどう思ったかわからないが、ゆっくりと尾を動かしていた。


やま、と、近くの幼稚園の子らしきこどもさんがぽつんと言った。お母さんが、「坂」ね、と言って、こどもさんと坂道を登っていった。こどもさんはきっと、どこかの山の道を歩いたのだろう。とてもいい覚え方をしたのだと思った。坂を「やま」と思っていたことを、おとなになったいつか思い出してほしい、そんな気がふっとした。

その短い坂道のすぐ上に大きなケヤキとクスノキが立っていることを、書いているいま思い出した。


0 件のコメント:

コメントを投稿

いただいたコメントは、当方で読ませていただいてから公開するかどうかを判断します。ご了承ください。