道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2019年2月5日
道の記
15年前にその土地を訪ねたときにたまたま見かけた大きな木を、その土地をあらためて訪ねる機会にできればまた訪ねたいと思っていた。時間を作って行くことにした。坂を下ったところにその木が見えるはずだが見えなかった。あたりを歩いて回ったが見つけられず、その木がいたはずの道を歩いていると、千年銀杏の碑と、大きな切り株があった。切り株は朽ちて白くなっていた。ひこばえが出た跡があった。まわりをナズナやホトケノザやキュウリグサなどの花が囲んでいた。
当時、こんなところにすみれが生えているのか、どこから種子が来たのだろう、と思っていた場所も訪ねてみた。すみれが咲いていた。15年のあいだに代替わりしたのだろうけれど、ずっとそこに生きていたようでもあった。そっと触れて立ち去った。空が青かった。
このあたりの小道に緑が豊かだった記憶があったが、その道へ入っていく入口がわからなかった。しばらく歩いていると、古いお家のトタンの壁が見えた。直観的にここだと思って入っていくと、あのときに見た辻に出た。少し放置加減なお家の緑が小道をなつかしく彩っていた。
その先には大きなサボテンがいた。駐車場の守護をしているようだった。横でサボテンより少し高く育った木が赤い実をたくさんつけていた。
むかし、ここで人を待ったことがあった。木々に囲まれていた記憶があったのだが、囲まれているというわけではなく、正面に大きな木々がいるのだった。その木の向こうの芝生の広場から、オカリナの音が聞こえてきた。吹いておられる曲は緑が豊かに出てくるアニメーションの主題歌だった。むかしのことがどうこうでなく、このごろがどうこうでもなく、いまのしあわせをだいじにしたらいい、と自分に思った。
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