道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2018年7月9日
道の記
長かった雨が終わったと思った。歩くとあたりをまだ細かい雨粒が満たしていた。
中心街の交差点で信号を待っているあいだ、横にある花壇とその下を見ていた。花壇と路面との隙間にクワクサのような草やカタバミなどが出ていたが、その中のいくらかが引き抜かれて散らばっていた。背後で何人も信号を待っている様子で、さすがにここで屈み込むのはおかしいかと思ったが、気が付くと屈み込んで、抜かれた草を拾っていた。もともとその草たちが生えていただろう隙間のところにひとつひとつ寄せた。花壇の中にもクワクサのような草がいて、小さな花を付けていた。
また降り出した雨のしぶきの下で、カンサイタンポポが花を開いていた。春の夢を見ているようだった。
そして雨が終わった。