道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2018年7月15日
道の記
オフィス街にあった公園が再整備されたという話を聞いていた。以前通ったときはたくさんの木が茂っていて、街の中の森だった。たまたま近くまで来たので、再整備後を見てみようと思い、足を向けた。がらんとしたグラウンド状の空間になっていた。どうも観光バスの駐車場みたいなものになったらしい。その周囲に、ぱらぱらと若い木々が植えられ、片隅に以前からの木らしきケヤキが樹冠を広げていた。
グラウンドは陽に照らしつけられていた。アレチノギクやチチコグサモドキがぽつぽつと生えていた。
草を見始めた道をひさしぶりに歩いた。当時のなごりはほんとうに少なくなった。ツイッターのアイコンに使っている広い空き地の草を写した写真の場所は、その後しばらく空き地が続き、アレチハナガサが咲いていたが、やがて駐車場になり、いまはマンションが建っている。写真に写っている草も、アレチハナガサも、その子孫は近くに見当たらない。
ちょうどその場所でむかし、写真を撮っていて通りがかりのご高齢の方から声を掛けていただいた。楽しく話をしてくださり、パンまでいただいた。その方とはそこで二三度お会いした。そこに長く立ち止まっていたらいつかまたお目にかかれるのではとも思うが、いまでは立ち止まっていたら通報されそうな場所になってしまった。
ほんのすこし立ち止まって、アイコン写真のように空を見上げた。マンションの黒っぽい壁が一面に広がっていた。