道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2020年2月13日
道の記
煉瓦塀のお家は塀も完全に撤去されていた。一帯は広い空き地になっていた。礫が地面に散らばる中、ホトケノザがところどころぽつんぽつんと葉を広げていた。向こうに見える敷地界の隣地の塀の下は緑に見える。きっとそのあたりに、以前からここにいた草たちが、以前とは変わってしまった土地でどのようにか、暮らしを続けているのだろう。
階段のある元飲食店の建物は何かの事務所が入っていた。階段の下はオニタビラコらしきロゼットがいくつか開いていた。
橋から見下ろす川は、空を映しているのかそれともいくらか濁っているのか、にぶい色をしていた。空を見上げると、ほんの1か所だけ、雲が夕焼け色に染まっていた。
神社は梅が香っていた。梅をご覧になりに来られた様子の御夫婦がゆっくりと境内を回っておられる。私も同じようにして別のルートで境内を回る。ひとつひとつの木の花の香りを嗅ぐ。甘い香り、きつい香り、遠い香り。
いつも電車から見ていた境内の公園では、若い人がひとりボールで遊んでいた。大きな大きなくすのきが彼の守護をしているようだった。
しばらく前にスケッチを描いた河川敷の1本の木。そのときは近くに寄らずじまいだった。近くに寄った。小枝に丸い実が残っていた。ふもとはナズナの畑になっていた。ホトケノザ、オオイヌノフグリ。寒く見える日暮れの河川敷だったが、きっともう春だったのだ。
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