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2019年12月19日

道の記


ひさしぶりの公園はまだ秋の風情だった。林に入ると、木の実が落ちて落葉に当たるぱさぱさという音がひっきりなしに聞こえていた。鳥たちの声もいっぱいだった。


大きないちょうがちょうど色あざやかになっていた。平野は遠く霞んでいた。


池のほとりで、スズメノカタビラが穂を掲げていた。あちこちでいろいろな春の草を見るが、スズメノカタビラの穂はしばらくぶりだ。スズメノカタビラはそこの一帯にかたまって出ている。寄り集まって小さく春をかくまっている様子だった。


その向こうからはなぜか大きな音で演歌が流れていた。こどもたちが帰り始めていた。赤茶に色づいた高いメタセコイアの木の向こうに、日が傾きつつあった。


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