街道のようなむかしながらの町並みのすぐ外側は田んぼが広がっているようで、建物の隙間隙間からちらちら明るい緑が見えた。その向こうは低い山が幾重か連なる。知らない山だけれど、なにかの懐かしさを覚えた。
うちと同じように庭先にたくさんの草が生えているお家の前を通った。ああ、やっぱりこういうほうがいい、と思った。きっと、見たことがないような草も何か生えていることだろう。
そう思って歩いているうちに、駐車場の端で見たことがない草を見た。
赤いカンナと黄色のカンナが小川の縁を彩っていた。カラムシも緑をたくさん添えていた。
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