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2019年5月11日

道の記


施設の休憩所から外の公園を見ていたら、小さなこどもさんが虫取り網を振り回していた。網の柄で道の隅にたまっている落ち葉をかなり荒っぽくかき回していた。もうすぐ帰りにそこを通るけれど、何か声を掛けるか迷った。帰りにもこどもさんがいた。そのまま行こうとしたら、こどもさんのほうから「こんにちは」と声を掛けてきた。優しい声だった。「おかあさんそこにおる…」と階段を上がっていった。そちらが夕日のほうだった。


大くすのきの林だった場所は、大くすのきの切り株がほぼ掘り上げられたようで斜めに傾いていた。脇にひこばえを従えたままだった。丘の脇の芽を出していない切り株は、傷をたくさん負っていた。この前通ったときに放置してあった抜かれた切り株は、驚くほどたくさんの葉を茂らせていた。丘はだいぶ削られた。この先さらに削られるのだろう。

道を渡って大くすのきの林の場所を見た。夕日が、削られた丘の向こうに沈むところだった。風向きは横からだったが、道のこちら側までくすのきの香りがしていた。空は淡く明るかった。くすのきの切り株たちは私には、なおいっそうしっかりと、空にそびえ立っているように見えた。


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