道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2018年3月12日
道の記
ホルトノキの植樹帯がなくなっていた。ところどころにほかの植物が植えられたり鉢が置かれたりもしていたのだった。横のお店に小さな鉢植えがいくつか置かれていた。
路地に面した大きなお屋敷が更地になっていた。地面から抜かれた木々が山積みにされていた。山茶花の花が見えた。敷地の端に槙の木の伐り株があった。まだ若く、根元から出ているのか伐られたのが落ちているのかわからなかったが根元で青々とした小枝が開いていた。
四つ角のひとつの角のお店の前に以前からヒメツルソバが出ていた。わずかな隙間からいきおいよく茂っていて、ある冬に寒さでやられてしまっていたのだが復活してまた茂っていた。その一帯が、舗装し直されていた。近くに来てみると隙間無く舗装されていて、ヒメツルソバが出てくる余地はなさそうに見えた。心惜しく立ち去ろうとしたとき、敷地の隅の隅にヒメツルソバの葉が少しだけ出ているのが見えた。
そのときが震災の時刻だった。遠くに雲の頂が見えていた。