道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2018年3月11日
道の記
ずっと開いていないお店の前の放置されているプランターにいろいろな草がおりおり出ていたのだけれど、そのプランターがなくなった。お店の看板もなくなっていた。プランターの陰だったあたりから、ノゲシが伸び出て咲いていた。
ヒロハホウキギクが咲いていた大通りの中央分離帯をひさしぶりに渡った。ヒロハホウキギクは茎だけになって乾いて立っていた。となりのセイタカアワダチソウはかすかに緑味を残しているようだった。
坂を降りる途中、ソメイヨシノの枝が私の頭のすぐ上に伸び出していた。花芽の殻が割れていた。今年はどこで最初に花を見ることになるだろう。
宅地になることになったくすのきの林は、造成が始まっていた。手前に見えていたいくつかの大きな伐り株はどれもなくなっていた。丘の頂のあたりにいくつかの伐り株が残っているように見えたが、そこを残すという様子には見えなかった。色が変わった地面のところどころからちぎれ根が見えていた。
立ち去り際に立ち止まって振り返ると、遠くの山がくすのき林の丘と並んで見えた。山は青空の下で夕日に照らされて染まっていた。ふと、山が悲しんでいる、と思った。立ち去るとき、後ろからなにか鳥の鳴き声のような音がふたつ、きん、きん、と聞こえた。もう一度振り返ったけれど鳥は見えなかった。
ラベル:
クスノキ,
セイタカアワダチソウ,
ソメイヨシノ,
ノゲシ,
ヒロハホウキギク,
プランター,
山,
宅地開発中のくすのき林,
中央分離帯