駅舎が新しくなった。これまでの入り口は閉鎖され、その前で、たぶん案内を兼ねておられたのだろう警備員の方がたぶん通りかかったのだろう方と立ち話をしておられた。
巻雲がきれいで信号待ちのあいだ空を眺めていたら、隣の女の子がきょうだいらしき男の子とお母さんに「あそこにくろがいるよ」とさかんに教えている。正面のマンションの上にからすがいて、そのからすのことを言っているらしい。色が黒だからか…と思っていて、ふと、crowだと気が付いた。とまっているからすの上方に円を描くようにからすたちが舞っていた。
傾き始めた日差しを受けて、古いブロック塀の下でチドメグサが数枚の葉を広げて、てかてかと光っていた。