春に薬が使われてナガミヒナゲシなどの草が枯らされた場所、ホトケノザなどの草に混じってナガミヒナゲシも出ていた。ロゼットを小さく広げていた。風は冷たかったけれども日がほのかに差していた。
エノキグサの次にカタバミが出ていた新しいマンションの敷地の隅、その近くに細かくちぎられた草が散乱していた。しかしカタバミはどうもなっていなかった。まだ種類がよくわからない草の葉も隣に見えた。
モウコタンポポが少し咲いていた。綿毛をほぼ放ち終えた茎が、その手をまだ空に広げていた。
日が暮れてうつむいて歩いていてふと顔を上げると、さざんかの花がいっぱいに咲いていた。