道ゆく先々での、木々草々花々などさまざまの出会いとその後を、一筆箋に綴るつもりで。
From the Wayside: about my acquaintances of trees, flowers, weeds and others (written in Japanese)
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2017年10月13日
道の記
くすのきの林になっている小山の裾野で宅地開発が進んでいて、そこをひさしぶりに通りかかった。くすのき林が全部伐採されていた。この前見た別の場所のくすのき林と同じように、大きなくすのきの高い伐株がところどころ残っていた。伐採されてしばらく経つらしく、伐株からは一様に芽が出て小さく茂っていた。ひこばえというより、短くなった幹からあらためて枝をやり直そうとしているように見えた。
あたらしい枝を伸ばそうとしているその姿を見ていて、ふと、人間の開発行為もこの木々たちにとってはひとつの「自然災害」でしかない、と思った。風で折れた木や落雷した木が別の幹や枝を伸ばして復活するように、被害を受けた痛手をそのままに、そこからやり直そうとしている。その開発が人間社会でどういう価値や意義を持つかにかかわらず、木々はそれを「自然災害」と同じに受け止めて、同じにやり直そうとしている。
撤去予告が出ていた柑橘の木は伐株になっていた。ひこばえが1本、低く伸び出ていた。まだ少ない葉のひとつにチョウの幼虫がしっかりくっついていた。
ラベル:
クスノキ,
チョウの幼虫,
ひこばえ,
柑橘の木,
宅地開発中のくすのき林