まちなかの公園にキツネノマゴが咲いていた。しゃがんで見ていると鳩が来た。私の顔を覗き込むので、餌はないよと断った。少し残念そうだった。キツネノマゴの葉に落ちる雨音は、消え入るようにかすかな、白っぽい音だった。
別の公園では、メヒシバやタチスズメノヒエが茂る中に種類がわからないひざ丈ぐらいの草が数多く生えていた。花が雨で閉じている。その閉じた花の1つに、ヤマトシジミ(蝶)がとまっていた。よく見るとあちこちでその同じ種類の花に同じようにヤマトシジミがとまって、雨の中じっとしていた。
別の草にはバッタがしがみついていた。