ビルの谷間のヨウシュヤマゴボウはだいぶ実が熟してきたようだった。
大きな道路の交差点の監視カメラの上に、カラスがとまっていた。交差点の車を見下ろしていた。
いつもと違う道で帰ろうと思っていたが、そちらへ行く信号が2つ続けて直前で赤になり、これはいつもの道に何かあるのかと思って、いつもの道に戻った。
ヒロハホウキギクやアキノノゲシの空き地に土砂が入れられていた。草は少しだけ土からのぞいていた。
しばらく使われていなかった、民芸酒場風の空き店舗が取り壊されている途中だった。敷地の端のほうにたしかイノコヅチなどの草が茂っていたのだった。夜なので重機がそのまま置いてあり、壊れかけの建物が瓦礫になりながら半分残っていた。草の姿は見えなかった。
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