山の向こうから雲がやってきて、山肌に影を落としながら去って行く。山村暮鳥の詩を読んでいる気持ちになってきた。
オキザリスの花が咲いていた敷地は新築の住宅が並んでいた。
種類が定かでないたんぽぽが下に出ていたブロック塀は取り替えられていた。道路との隙間はコンクリートが完全に埋めていた。
民家を横に見下ろしながら下っていく坂道。以前ここを通ったときにはセイバンモロコシが並んでいた。同じ季節のきょうもセイバンモロコシが並んでいた。近くの穂を手に取った。穂は実りの色だった。
むかしからの生活雑貨のお店でラムネを買って飲む。お店のテーブルにもラムネの空き瓶が置いてあった。
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