2019年4月3日

道の記


くすのきが伐られた神社では境内の木々が枝をばっさりと落とされていた。


記念植樹の桜の木が伐られてしまった公園では、その桜の切り株がひこばえを伸ばしていた。伐られていない桜たちはみごとに咲いていて、向かいのお家の方がその景色を眺めておいでだった。


跡地の春。大きなビル群の下でたんぽぽも桜も菜の花も咲いていた。そのそれぞれの由来をたぶん知らないだろう新しい人たちが、新しい街を明るく行き交っていた。


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