同じ歩道で、カマキリが踏まれているのとバッタが踏まれているのとに相次いで行き合わせた。どちらもあまり時間が経っていないようで、その場から動かせなかった。バッタは雌と雄がともに踏まれていた。いっしょにいたのだろう。
マンション敷地の隅に出ていたエノキグサは幻だったかのようにいなくなった。
ナガミヒナゲシとほかの草とがいっしょに出ていた隙間に、ナガミヒナゲシの葉が出ていた。すぐとなりにクワクサとホトケノザがいた。クワクサは色褪せかけていた。ホトケノザは花を咲かせていた。次の春にはナガミヒナゲシが咲き出すのだろう。
歩道のすみれのプランターにいたキツネノマゴがいなくなっていた。キツネノマゴが生えていたあたりが土が軽く荒れていて、抜かれたのだと思った。下に、引き抜かれたキツネノマゴが1本放置されていた。だいぶ時間が経っていたようだった。土の上に安置した。
どこもみんな秋の陽に照らされていた。