2017年11月8日

道の記


柑橘の木の伐り株、ひこばえがなくなっていた。伐り株はほかの木々の落ち葉になかば埋もれかけていた。


雨が少し激しくなったバスの窓からすすきの土手とその向こうのわずかな青空を眺めていて、どこか遠くのなつかしい場所にいたときの気持ちが沸き起こった。しばらくその気持ちに尋ねてみたけれども、どこだったか思い出すことができなかった。


帰りは別の道を歩いた。大きな草地を横に見て下る坂道の先に、ヤコブのはしごが降りていた。草地の向こうのほうで、こどもさんが2人で遊んでいるのが小さく見えた。