2020年7月29日

道の記


ノボロギクやツメクサの出ていた角は、いまはクグガヤツリやコスズメガヤが穂を付けている。アレチノギクだと思う草は、だいぶ伸びてきたけれどまだ花はない。


その角を過ぎて少し角度のちがう道に差し掛かると、さあっと風が吹いてきた。風が通っていく。わずかな角度のちがいだけれど、それだけで風の通り道になるのだなと思った。


桜の切り株のひこばえは、他の草たちに隠れて無事に育っていた。切り株のうろからは、クスノキらしき幼木が育ちつつあった。


小さな坂の上の桜は伐られていた。工事フェンスの内側に切り株が見えた。イネ科らしき何かの草の葉が切り株をしずかに囲んでいた。


売り地の桐の木はひこばえを茂らせていた。この様子だと、今度はいくつもの幹を伸ばしていくだろう。葉ざわりが優しかった。


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