2020年6月7日

道の記


閉じたお店の前に出てきているコミカンソウは一段高くなったようだった。


雨がぽつぽつからぼたぼたになってきた。道沿いの小さな林地みたいなお庭から、あまがえるの声が響いた。すぐそこの木のほうから聞こえる。姿は見つけられない。道を挟んだ建物の向こう側のほうから、別のあまがえるの声が重なってきた。


桜の下でムラサキカタバミが雨にあざやかに咲いていた。


満開だったオニタビラコがだいぶ疲れたようで、花の茎が枯れ色になっていた。緑の時を過ぎた小さな森のようだった。


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