2020年4月30日

道の記


交差点のチャンチンは赤と緑がそれぞれ薄く交じり合ういちばん不思議な色合いの時だった。私がそこに着く前に若い方が木のほうを見ておられた。


ビルの谷間のヨウシュヤマゴボウは去年の茎葉が枯れたまま残っている。その向こうで大きな葉が低くみずみずしく茂り始めていた。


道を歩いているとおたがいに避け合うこともある。


坂道を降りたところの角のシロバナタンポポは咲いていた。


1株だけ出ていたイヌノフグリは枯れてわからなくなっていた。わからないことが申し訳なかった。イヌノフグリとおぼしい茎をひとつひとつ見た。しかしイヌノフグリだけが生えていたのでも枯れたのでもなかったのだった。


0 件のコメント:

コメントを投稿

いただいたコメントは、当方で読ませていただいてから公開するかどうかを判断します。ご了承ください。