人通りの多い小径を、小さな猫が渡って行った。あまりあせっているふうでもない。その猫が出てきた建物の隙間のところに、餌やりは迷惑ですという大きな立て札が立ててあった。
朽ちたチャンチンの木が安置してある植え込みを見てみた。さっきの猫にとてもよく似たおとなの猫が、横たえられているチャンチンの脇でゆっくりしていた。
濃い紫の葉だけれどオニタビラコの葉の形をしている。新しい葉は緑でオニタビラコだ。こういう色になって冬を越えたのか。オニタビラコの知らない姿を知った気がした。長い植え込みのその先へ歩くと、濃い紫の葉をしたアカカタバミらしきカタバミがいっぱい葉を茂らせていた。
工事現場のフェンス下ではイタドリが大きな葉を並べていた。少し先ではイヌビワの幼木がすっかり葉を落として、いくつかの実を残して日差しを浴びていた。芽もしっかり用意しているようだった。
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