2019年12月4日

道の記


寒くなった。信号待ちのときに、横の街路樹のモミジバフウを見上げた。まだらに紅葉している。幹が陽に照らされてあたたかそうで、手を当ててみた。あたたかかった。


その信号を帰りにも渡った。あたたかかったお礼を伝えたいつもりで、もう一度モミジバフウの幹にそっと手を当てた。私の頭あたりにかさっと当たる音がして、モミジバフウの赤い葉が1枚、路上に降りてきた。


0 件のコメント:

コメントを投稿

いただいたコメントは、当方で読ませていただいてから公開するかどうかを判断します。ご了承ください。