2019年8月14日

道の記


大くすのきの林だった場所は、丘が盛り土をされて一段高くなっていた。盛り土の頂部はたいらにされて、全体が空に向かって祭祀する場所のようになっていた。しかし祭司はいなかった。


いつかの春の畦にムラサキサギゴケを見た田んぼは大きかったのだが、建物が建っていた。


夜の歩道の端に、小さな緑色の馬を見た気がした。よく見ると、ヒメムカシヨモギの茎が伸びて、その横に枯れ茎が馬の胴体のようなかたちを付けていたのだった。枯れ茎もヒメムカシヨモギのようだった。花の跡があり、去年の茎のように思われた。


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