いま横を追い抜いていったこどもさんが、角を曲がったらはるか彼方に見えた。もし追いつこうと思って走ったとしても、もう追いつかない。その彼方までのあいだの舗道の上に、何本ものケヤキの影が斜めに差していた。
水路が埋められてしまったのだと、その場所に差し掛かって思い出した。舗装を免れたマンテマは花を終えていた。ヒメジョオンがたくさん花をつけていた。しゃがんでヒメジョオンの花を見ているあいだに横を通り過ぎていった人が、立ち上がったときにははるか彼方にいた。
桜の切り株の場所は草刈りが入った様子だった。切り株が1本伸ばしていた小枝が切られて地面に横になっていた。その小枝が出ていた切り株の脇のところに、葉が1枚、切られずに残っていた。
ここからまた、始めるだろう。
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