出かけていくとき、門の手前の足元にむかでがいた。用事を思い出して戻ってきたら同じ所にまだむかでがいた。何かを守っているのだろうか、と、ちらっと思った。さっき近くでかたつむりを見たのだが、そのかたつむりを私が踏まないように守っているのでは、ともちらっと思った。その思った直後に足で何かを踏んだ。かたつむりだった。
かたつむりを誰も踏まない所に安置して、出かけていこうとすると、むかではいなくなっていた。
工事現場に、そこに車が入って来るのか大きな鋼板が敷いてあって、その下からノゲシとアメリカフウロが葉を出していた。そこだけ春が早めに来たかのようだった。
キツネノマゴが生えていて抜かれたすみれのプランターから少し離れて、キツネノマゴがぱらぱらと咲いていた。
山はほのかに色づいて見えた。