2017年9月10日

道の記


ところでクサギのトンネルは葛の花降るトンネルになっていた。


桜の下を通ると黒いつぶつぶが路面に転がっていたので、ああこれは虫がいるなと思って上を見上げて歩いていたら、その虫を踏んでしまった。路面にいるとは思わず申し訳なかった。桜のふもとに置いた。


数日前に、路面で乾いて粉々になりつつあるクマゼミを見つけた。粉々になれば遠からず風に吹かれてなくなるだろうと、拾わずに行こうとしたが、落ち蝉を拾うのはこの夏最後かとも思って、引き返して拾って草の茂みに移した。


しかし今日はニイニイゼミを拾った。いつから路上にいたのだろう。