2017年7月5日

道の記


夜道で足下が見えず蝉の幼虫を蹴り飛ばしてしまった。家が近かったので、ひっくり返っているところを拾って持ち帰った。持ち帰る途中は身動きしなかったが、白木蓮の幹に近づけると何か察したのか前足をぐいぐい動かして、すぐに幹を登っていった。いまは葉の先で、自分の殻につかまって下がっている。

羽化直前に蹴ってしまったため羽化不良になるかもしれないが、いずれにしても何もできない。朝になってそこにいなければ(そして下に落ちていなければ)、よかったと思おうと思う。