2017年1月14日

道の記


先だって、福岡ではあまり見ないポプラを見つけて喜んでいたのだが、その公園に再整備工事で樹木を撤去するという札が出ていた。3本あるポプラの幹にはテープが巻かれていた。うち1本はたくさんのひこばえを出していて、そのひこばえにテープが巻かれてあった。

毎年この時期にどこかの公園が再整備工事になる。たいていは遊具も樹木も更新されて、まったく新しい公園に造り替えられる。以前からの木々をいくらか残していることもあるけれど、大きく育った木ほど無くされる傾向にあるように思う。

たまたまだったが、そのポプラの公園に立ち寄る前に、私がこどもの頃に遊んだ公園に立ち寄った。最近再整備された様子で、大きな木はケヤキが2、30年になったかどうかという感じだった。ただ場所(位置)と名前だけが変わらない、私の知らない公園だった。

ポプラのところに行く予定はなかった。歩いていて、まだ歩いたことがない道へ寄り道して入っていったら、戻れなくなって、思いがけずその場所に出たのだった。見上げたら、冬の青空のなかでポプラの梢が寒風にぴゅうぴゅうと鳴った。そのひとときだけだった。